下痢外来

下痢について

便に含まれる水分量が過剰で、何度も排出され、腹痛を伴うことも多くなっています。便の理想的な水分量は70%程度ですが、軟便は80%以上、水様便は90%を超えています。短期間で治る急性下痢と、1ヶ月以上続く慢性下痢があり、どちらの場合も適切な処置を受ける必要があるケースがあります。

※当院は免疫抑制薬を使っておられる潰瘍性大腸炎・クローン病の患者様が多数通院されております。37℃以上の発熱のある方、風邪症状がある方、感染性胃腸炎などを疑う急性下痢や嘔吐を認める方、ご家族内で同様の症状のある方は診察できません。ご了承ください。

下痢の原因と治療について

急性下痢

主に細菌やウイルス感染で胃腸炎になって起こる下痢です。二枚貝などの生ものを食べた、ご家族でも同じ症状の方がいる、過度の飲酒や暴飲暴食など思い当たる原因がはっきりわかっている場合には、水分をたっぷりとって消化によいものを軽く食べて安静にしていただければ大抵は大丈夫ですが、脱水症状が現れるようでしたら、入院できるような病院へ受診してください。(当院は入院できません。)細菌感染の場合には、抗生物質を用いることもあります。また、症状が落ち着いてからも乳酸菌や整腸剤などを飲み続けると、慢性的な下痢に移行することが防げると言われています。

慢性下痢(4週間以上続く下痢)

炎症性腸疾患や過敏性腸症候群、大腸がんなどが原因になっているものと、それ以外に分けられます。近年増加傾向にあって難病指定されている潰瘍性大腸炎やクローン病は炎症性腸疾患のカテゴリーに含まれます。この場合は特に早期に適切な治療を受けないと、一時的に自然に症状が治まっても、また悪化するというサイクルを繰り返してしまうため、継続した薬物治療と疾患とうまく付き合う生活習慣が必要です。また、大腸がんでも下痢症状が現れることがあります。それ以外の慢性下痢の中には、ストレス、薬剤の副作用、喫煙、消化管の手術を受けた後に起こる下痢などが考えられるものがあります。
当院では細かい問診や触診、適切な検査を行って原因を見極めます。大腸粘膜を直接観察でき、組織診断もできる大腸内視鏡検査(大腸カメラ)は幅広い疾患に有効な検査です。大腸カメラで炎症などの病変がない場合は過敏性腸症候群の可能性があります。他に病態に合わせて血液検査、腹部超音波検査、X線検査なども行うことがございます。診断に合わせた適切な治療を行って症状を改善させていきます。また、必要な場合には生活習慣の改善なども丁寧にご指導しています。

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